ITIL ® 4:従うべき原則 (Guiding Principle) 従うべき原則は、組織の目標、戦略、業務の種類、管理構造が変化したとしても、あらゆる状況で組織 を導くことができる推奨事項です。従うべき原則は、汎用的かつ永続的で、組織と個人の障壁を取り除 き ITIL 4 のフレームワークの成果を高めます。従うべき原則 説明 価値に注目する Focus on Value 利害関係者にとっての価値に、それが直接的であろうと間接的であろう と、関連付ける必要があります。 「価値に着目する」という原則には、顧客とユーザの経験を含む多くの観 点が内包されます。 現状からはじめる Start where you are 新しいものをゼロから開始、また構築するのではなく、すでにある利用可 能なものを活用することを検討します。現行のサービス、プロセス、プロ グラム、プロジェクトおよび人材などの中に、求められる成果を生み出す ために利用できるものが十分に存在している可能性があります。 現状に直接目を向けて調査し、完全に把握する必要があります。 フィードバックを元に反 復して進化する Progress iteratively with feedback 何もかもを一度に片づけようとしてはいけません。大規模な取り組みであ っても、反復的な活動によって達成する必要があります。作業をより小さ く扱いやすいセクションに分割し、実行と完了をタイミングよく行えるよ うにすることで、一つ一つの取り組みに集中しやすくなります。 それぞれの反復の実行前、実行中および実行後にフィードバックを利用し て、状況が変化している場合でも、適切なアクションを集中的に実行でき るようにします。 協働し、可視性を高める Collaborate and promote visibility 境界を超えて協力することで、より大きな賛同が得られ、達成目標への関 連性が高まり、長期的な成功の可能性が高まります。 達成目標を実現するには、情報、理解および信頼が必要です。作業および 結果を可視化し、隠れた意図を入れないようにし、情報を可能な限り共有 する必要があります。 包括的に考え、取り組む Think and work holistically サービス、またはサービスの提供に使用される要素が、単独で存在するこ とはありません。組織が、サービスの一部ではなく全体に対して取り組ま なければ、サービス・プロバイダとサービス消費者が得られる成果は貧弱 なものになります。 内部顧客および外部顧客に結果をもたらすには、情報、技術、組織、人 材、プラクティス、パートナ、合意を効果的かつ効率的に管理し、動的に 統合する必要があります。定義された価値を提供するには、こういったす べてのことの調整が必要になります。 シンプルにし、実践する Keep it simple and practical 価値をもたらさない、あるいは有用な成果を生み出さないプロセス、サー ビス、アクション、測定基準は、除外排除してください。プロセスまたは 手順のステップは、達成目標に必要な最小限に留めます。結果をもたらす 実践的なソリューションを生み出すために、常に成果ベースの思考を使用 します。 最適化し、自動化する Optimize and automated あらゆる種類のリソース、特に人材を最大限効果的に利用すべきです。無 駄をすべて排除し、技術で解決できることには技術を利用します。そうす ることで人が関わるのは、本当に価値に貢献する場合に限ります。 ITIL® is a registered trade mark of AXELOS Limited, used under permission of AXELOS Limited. All rights reserved.